三重県型「耐震シェルター」
安全性を確認するための実大試験
「耐震シェルター」新タイプの試験体が、シェルターとして機能するに十分な強度を有することを確認するため、検討会委員等立ち会いのもと、3種類の実大試験を実施しました。
1 水平力に対する強度試験
建築物は地震時の水平力に対して、その方向と平行な壁面が抵抗します。そこで住宅が倒壊し、2階部分の荷重がシェルターの屋根に載った状態で、壁面を構成するパネルをどのような構造にすればシェルターに要求される性能を持たせることができるかを確認するため、5種類の壁パネルを製作して壁せん断試験を実施。この試験では、下部の土台を試験機に固定し、上部の桁に地震時の水平力に相当する力を加え、パネルが平行四辺形に歪んだときの変形角により、耐力を測定しました。
※試験の実施日時と場所/平成22年6月10日 三重県林業研究所(津市白山町二本木)
「耐震シェルター」に採用した壁パネルの変形角は、それ以上の変形では構造的な損傷が発生するとされる変形レベル以下であり、地震時の水平力に耐えられる強度を持 っていることが確認されました。
2 上方からの落下物による防護性能試験
試験体の上部3mから3tonの砂袋を落下させ、防護性能を確認しました。 ※試験の実施日時と場所/平成22年7月16日 ウッドピア松阪の空き地(松阪市木の郷町)
屋根中央部が40mm程度へこみましたが、天井が剥がれるなどの損傷はなく、構造体内部の安全性は確認されました。
3 落下試験
試験体を地上5mの高さから自由落下させ、耐衝撃性能を確認しました。
地面に衝突した衝撃で、根太が突き上げたので床がめくれ上がりましたが構造体内部の安全性は確認されました。